haiportategliene uno U

ツナザン/R18/A5コピー/P24/¥200
パラレルワールドをまたいでの暗めなツナザン『haiportategliene uno』その後です。 
暴力的な描写が苦手な方はお避け下さい。
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夕闇だった窓の外はいつの間にか闇そのものに変わり、部屋はさらに暗くなっていて声のしたほうを見ても薄っすらとしたシルエットしかつかめない。
まさかまた向こうの世界から逢いに来たのかと思い、深く座り込んでいた椅子から腰を浮かせてしまう。
ぼんやりと浮かんだ人影に、ザンザスはまさかと思いながら話しかけた。

「向こうに帰ったんじゃないのか? なにを、しに……来たんだ?」
「向こうっていうのはあの我儘なザンザスがいる世界のこと?」
「……っ!」
「びっくりしたよ。 なんでだかいきなり変な場所に飛ばされてさ、結婚した事も子供が生まれたことも全部否定されて本当にびっくりした。 でも不思議だね、ザンザスはその場所を知ってるみたいに聞こえるんだけど?」

ザンザスは自分の失言に下唇をかんだ。
薄暗闇の向こうに立つ綱吉は紛れもなくこちらの世界に存在する綱吉だった。
綱吉は自分の質問に答えようとしないザンザスの傍へと近寄っていく。
後ろに椅子があるのも忘れてついあとずさりしたザンザスは、椅子に足を取られて椅子に沈み込むように座り込む。

「なんで逃げようとしてるの?」
「逃げてない」

机をはさんで綱吉がザンザスを見下ろしてくる。
ザンザスは右手の中にある一発の銃弾をぎゅっと握りこんだ。
綱吉はザンザスのそんな些細な動きも見逃さない。

「なに持ってるの?」
「……なにも持ってない」
「ほらその手の中だよ」
「…………っ!」

綱吉は机に乗り上げ、軽々とザンザスの右手首を掴んで手加減もせずに引き寄せた。
その乱暴なしぐさにあってもザンザスは銃弾を離すまいと硬く指を握りこんだ。
ザンザスが腕を取り返そうとすると綱吉は手首を握りこんだ手に力を込めながら脅し文句を聞かせる。

「手首の骨、砕けるよ?」
「…………っ」

綱吉の言うように、ザンザスの手首は軋みはじめて激しい痛みを訴えている。
それでも手の中のものを綱吉に知られたくなくて、ザンザスはこのまま銃弾を焼き尽くそうと憤怒の炎を灯しはじめた。
手の中の鉛はあっという間に高熱を持ち、ザンザスの掌に焼きついていく。
肉の焼ける臭いに気付いた綱吉は力任せにザンザスを椅子から引き剥がして床に叩きつけた。