ヒル魔は服を全て脱がされて、四つん這いのまま目の前の男を睨み上げる。
好きだというヒル魔の気持ちを逆手にとって、酷い事ばかりを強要する男の名前はムサシ。
今もヒル魔が身につけることを許されたものといえば、尖った鋲のついた犬用の首輪と人間にはあるはずの無いふさふさとした尻尾。
少しでも身じろげば、身の内に押し込められた数珠繋ぎの丸い物体が尻尾の重みで粘膜を擦るように動き出す。
「尻尾まで振って、本当に犬みたいなやつだな。そんなにオレが帰ってきて嬉しいか?」
そんな事を訊きながら、ヒル魔の痴態を眺めムサシは薄く笑う。
帰ってきてくれて嬉しいに決まっている。
決まっているけれど、この状況で嬉しいなんて言えるはずも無く、ヒル魔はうるせぇと聞き取れない程度にささやいてみる。
パンッ
「犬はクンクン鳴いて媚び売っていれば良いんだよ。」
ムサシはどこまで地獄耳なのか。
ヒル魔は軽く頬を叩かれ顔を俯ける。
「まぁ、お前の場合は媚びうるのなんて人間の時でも上手なんだろうがな。」
「テメェから消えといて、……知らない間に仲間作ってたからって嫉妬すんなよっ、情けねぇな、ムサシ……。」
バシン
「犬の癖にしゃべんなっていってるだろう。」
今度は頭を叩かれる。
口答えするどころか声を出す事さえも禁じられ、あられもない姿をなじられる事にさすがのヒル魔も怒りを覚え、思わず立ちあがる。
「っざけんなっ!!」
「犬は這いつくばってろっ!!犬が2本足するなんてチンチンって言われた時だけだろ。」
立ち上がった瞬間に払い飛ばされ、首根っこを掴まれて顔を地面に押し付けられる。
ここまでされてもまだ尚、愛想をつかせないでいる自分が悔しくてヒル魔は低く唸る。
こんな事を許すのはムサシだけだと言ってみた所で、きっとムサシはヒル魔の言葉など信じたりなんかしない。
それならばムサシの気が済むまで好きなようにさせてやるのもたまには良いかと、こんな行為を受け入れた自分を今更ながらに恨めしく思う。
「そうだな……チンチンしてしゃぶってみるか?」
「っ!!………」
この後に及んで嫌がったところで仕方が無いと、ヒル魔はのろのろと膝立ちをしてムサシの股間に手を伸ばす。
するとまた、今度は伸ばしたその手を叩き落とされるからどうしたら良いのかと睨みつけてやる。
「犬は手なんか使えないだろ、口だけでしてみろ。」
もう口答えする気も失せて、だったらこの状況をプレイとして楽しんでやろうと、ヒル魔はその赤く尖った舌先でムサシの形をなぞりだした。
ヒル魔の口淫にムサシはその形をすぐに変えはじめる。
今まで何度も咥えさせられたそれはいつもヒル魔を竦ませる。
勃起したムサシのモノは高く反り返り、ヒル魔はそれを口に含もうと背伸びする。
その身じろぎで身の内に埋め込まれた球同士が擦れあって、忘れていたはずの尻尾の感触がヒル魔を苛み始める。
「んっ………」
「どうした、きちんと出来るまではお預けだぞ。」
「……ふぁ…………」
そう言ってムサシがヒル魔の股間を足先で撫で上げるから、また吐息が洩れる。
これ以上声を上げたくなくて、無理矢理ムサシを口に含む。
全てを口に入れることなど到底無理で、仕方なく唇で上下に扱いていきながらムサシに射精を促す。
「んっ、んぐ………んっふ………」
身体ごと上下に動かす度に身の内から這いあがってくる快感に、膝は震え腰が揺れる。
どんなに一生懸命身体を動かした所で、経験上ムサシがこの程度の刺激でイクとは思えず、じれったくて手を使ってしまいたくなる。
ほんの少し手をムサシの足へと這わせたとたんに頭を掴まれ吐きそうになるくらいに咽喉の奥へと突っ込まれる。
「この下手クソッ、しょうがないから手伝ってやるよ。」
「っ!!んっぐぅ………」
ヒル魔は好き勝手に頭を揺さぶられ眩暈と吐き気の中涙を流す。
苦しいだけの行為なのに、身の内からじわじわと熱に浮かされていく。
声を出そうにも口一杯に詰め込まれたムサシのモノに口を塞がれ呼吸すらもままならない。
あまりに荒い扱われ方に、本気で意識を手放しそうになる。
「…っ、まぁ、少し早いけど許してやるっ。」
「んぐっっ!!ぶはっ………うあっ……」
強く髪を掴まれ後ろへ引かれると同時に、顔面に生暖かい粘着性の液体がぶちまけられる。
「優しいご主人様に感謝しながら舐め上げろよ。」
「…………」
ヒル魔は自分の顔についた精液には頓着せずに、ムサシに言われるままに目の前の汚れた手や足を舐め、綺麗にしていく。
「ほらっ。」
「ンッ……ふぅ………んっ」
ムサシは自分の身を綺麗に舐めせると、今度はヒル魔の顔についた精液を指で拭いとってその薄い唇になすりながら、口腔内を犯すように指を捩じ込んでいく。
ヒル魔はその指にも射精を促すかのように舌技を使っていく。
太く節ばった指にぴしゃりと湿った音を鳴らして舐りつき、妖艶な潤みを含ませた瞳は上目遣いにムサシを見つめて不敵に挑発していく。
「全部綺麗にできたら、ご褒美をやるよ。」
そう言ってとても愉しそうに笑うムサシの言葉に、ヒル魔は熱の上がる我が身を感じて咽喉を鳴らす。