メロディ:4 ♪……お味はいかが?♪
ジリリリリリ!!ジリリリリリ!!ジリリリリリ!!
アナログな電話のベルが鳴り響きます。
「だぁぁぁ!うるさい!!誰だ!!人がせっかく気持ちよく寝てるのに!!!」
「あ、ムサシ!!荷物送ったの届いた?」
「なんだ、栗田か。荷物ぅ??」
電話の主は息子の一人暮しを案じる友人からのものでした。
「きっとムサシのことだから一人暮しなんてめちゃめちゃだと思ってうちで開発された御手伝いさん人形贈ったんだよ。人形って言っても僕等とほとんど変わらないから。よく気が付くし働き者だと思うよ?」
「………人形?……ちなみにその人形には名前なんかあるのか?」
「うん、あるよ?より人間に近くしたからね。えーと商品番号011番 蛭魔妖一君だよ―。大切に扱ってあげてね。変なことしちゃだめだからね。きちんと説明書読んでから動かしてあげてね。それからっ」
ブツッ…ツー、ツー、ツー、ツー
「お気に召したか?この野郎……」
人の大事な電話を勝手に切った犯人は、寝転がったまま不機嫌そうにムサシさんのことを見上げています。
「先に言っとくけどてめぇのせいで足腰立たねぇから、今日は働けないぞ。少しは考えて犯りやがれ、この糞絶倫ヒゲジジィ!!」
不敵に笑いながら綺麗な顔を近づけてくるヒル魔と言う名の生人形が、生意気を言うこの唇も数時間前の艶姿を思い出すと、ただのデザートと化すのでした。
「………お手伝い人形?…料理とか?……」
「美味くなかったか?」
「初めてにしてはまぁまぁだな。」
「っ!?」
出会ってから何度目かのヒル魔の赤面に、ついいじめっ子の気持ちがむくむく湧き上がるムサシさんでした。